重度の開咬症例(インビザラインファースト)
2026年2月16日



7歳8か月の女児
上下顎歯列叢生の治療「インビザライン・ファースト」
(小児用マウスピース型カスタムメイド矯正装置)で治療した症例
主訴:前歯で物が咬み切れない。
診断名:重度の開咬(前歯が咬んでいない)、下顎前突(受け口)、ガタガタ(そう生)
治療期間:18か月(現在治療継続中)
治療に用いた装置:上下マウスピース矯正「インビザライン・ファースト」(小児用マウスピース型カスタムメイド矯正装置)
治療方法:開咬と受け口の改善、上下の歯列の拡大と前歯のガタガタの解消。
治療費用(税別):検査診断料5万3000円、基本料50万円、処置料3000円(/回)
物が咬み切れないことと、口を常にポカンと開けていることをお母様が心配し、来院されました。診査したところ上下の前歯が全く咬み合っておらず、上下の前歯のすき間に舌が入り込み、上下の前歯を前方に押している状態でした。この状態を放っておくと、舌の圧力によりさらに状態が悪化してしまい、場合により将来、永久歯を抜歯する「抜歯矯正」や骨を手術する「外科矯正」が必要になることがあります。とても深刻な状態のため早急に治療が必要と判断しました。
ちなみに「開咬」の治療は矯正治療の中で「最も難しい治療」と言われており、矯正歯科医をとても悩ませる状態です。「開咬の改善」「受け口の改善」「上下の歯列の横幅拡大」「前歯のガタガタの改善」と、すべきことが山積していました。これらを同時に行うことができるのは「マウスピース型矯正治療(インビザライン)」しかないと判断し、この方法で治療を開始しました。
「マウスピース型矯正治療」とは、デジタルデータを元に作製された個人用の数十枚のマウスピースを1枚目から装着し、1週間に1枚ずつ新しいマウスピースに交換していくことで少しずつ歯を動かしていく最新の方法です。この方法なら矯正装置による痛みや違和感が少ないので痛みに弱いお子様にも適しています。また、人から矯正治療をしていることを気付かれにくく、食事時には装置を外せるのでごはんもおいしく食べることができます。さらに通院の頻度は2か月に1度であり(通常の矯正治療は月に1回の受診が必要)、受診時の調整も短時間で済むというメリットがあります。
18か月で開咬や受け口が改善し、ガタガタが解消しました。現在は横の歯のはえ替わりの時期であるため、就寝時のみ「リテーナー」という着脱可能な装置を使用しながら3か月に1回の受診していただき、歯のはえ替わりとあごの成長を経過観察しています。